HSPの妻との暮らしが始まってから、私の中でひとつの変化が起こりました。
――自分が「こんなことで怒るなんて」と思うような小さなことでも、つい感情を荒げてしまう。
怒ったあとで必ず自己嫌悪に陥り、後悔する。
でもそれを繰り返すうちに、気づいたんです。
その怒りの裏には、私自身の不安や寂しさが隠れていたということに。

怒りの理由がわからなかった日々
ある日、夕飯を食べ終わったあと、妻が急に部屋に引っ込んでしまった。
さっき私が冗談で言ったひと言が、どうやら引っかかったらしい。

…そんなことで拗ねる?
そんなつもりじゃないけど、ちょっと気になってしまって

言葉ではそう言うけれど、明らかに距離を取られているのを感じて、
私の中でモヤモヤが募っていった。
最初は「またか」と思うだけだった。
でもそれが何度も続くと、だんだん苛立ちに変わっていく。

こっちだって気をつけてるのに…なんでそんな反応ばかりされるんだ
さらに「面倒くさい」って思ってしまう自分がイヤだった
怒りの奥にあった感情とは
怒りという感情は、実は「二次感情」だと言われています。
つまり、怒りの下には、もっと別の感情が隠れている。
私の場合、それは寂しさと不安でした。
- どうせ自分の気持ちはわかってもらえない」という孤独感
- 「このままずっと分かり合えなかったらどうしよう」という将来への不安
- 「また怒らせてしまった」という罪悪感
自分の感情と向き合うようになって
それから私は、イライラしたときに自分に問いかけるようにしました。

今、本当に腹が立ってる? それとも…何か別の感情がある?
するとたいてい、
「わかってほしかっただけ」だったり、
「疲れていて余裕がなかっただけ」だったりするんです。
一度、自分の感情を丁寧に見つめることで、相手にぶつける前に気持ちが和らぐ。
もちろん、毎回できるわけじゃありません。
でも、「怒らないようにしよう」ではなく、「怒りの下にある自分の感情に気づこう」と意識を変えただけで、夫婦の雰囲気はずいぶん変わりました。
妻との対話で気づいたこと
ある夜、思い切って妻に「怒ったあとで落ち込んでる自分がいること」を正直に話しました。

アイにきつく言ったあと、ほんとに自己嫌悪になるんだ
怒られた時、私も「またダメだった」って思ってる

話してみて初めて分かったのは、お互いが傷ついていたということ。
そして、どちらも「わかってもらえない」と思っていた。
それ以来、私たちは「怒り」よりも「気持ち」を伝え合う練習をはじめました。

今、少ししんどくて余裕ないから、うまく伝えられないかも
うん、それだけでも伝えてくれたら安心する

完璧じゃなくていい。
でも、“本音”を少しずつ見せ合えるようになったことで、怒りの回数も減ってきました。
まとめ:「怒り」は悪者じゃない
HSPの妻と暮らす中で、自分の感情に振り回されることはたくさんあります。
「また怒ってしまった」
「傷つけたくなかったのに」
そうやって後悔するたび、心が擦り減っていきます。
でも、怒りは決して悪者じゃない。
それは、あなたの中にある「理解してほしい」という叫び声なのかもしれません。
まずは自分のその声に気づいてあげること。
そして、相手に「怒り」ではなく「気持ち」を伝えること。
それが、HSPの妻と穏やかに暮らしていくための第一歩になると、私は思います。
怒りを否定するのではなく、その奥にある想いを知ること。
そこから、少しずつ、お互いが「わかり合える時間」が増えていくと信じています。
Maru
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